
タロット占いに興味はあるけれど、どういう仕組みで当たるのか不思議に思ったことはありませんか。
偶然引いたカードが、なぜ自分の状況や未来を的確に示すことができるのでしょうか。
この記事では、そんなタロット占い 仕組みに関する疑問に答えるために、その根底にある考え方から具体的なやり方までを詳しく解説していきます。
タロット占いが当たる理由として挙げられる潜在意識や集合的無意識、そしてシンクロニシティといった概念についても、分かりやすく説明します。
また、タロットカードの種類である大アルカナと小アルカナの違い、カードの正位置と逆位置が持つ意味、さらにはスプレッドと呼ばれるカードの配置方法まで、占いの基本を網羅しました。
これからタロットを始めてみたい初心者の方でも安心して占えるように、具体的なやり方やリーディングのコツも紹介しています。
占い師がどのような視点で相談内容を読み解いているのかを知ることで、あなた自身の占いへの理解も深まることでしょう。
この記事を読めば、タロット占いが単なる偶然の産物ではなく、自己との対話を深めるためのツールであることが理解できるはずです。
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この記事で分かる事、ポイント
- タロット占いがなぜ当たるのかという根本的な仕組み
- 潜在意識やシンクロニシティと占いの関係性
- タロットカードの種類や基本的な意味の解釈方法
- 初心者でも実践できるタロット占いの具体的な手順
- 大アルカナと小アルカナが持つ役割の違い
- 占いの精度を高めるためのリーディングのコツ
- 占い師が相談者の悩みをどう読み解いているか
タロット占い 仕組みの基本|カードと用語の意味を解説
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この章のポイント
- タロットカードの基本的な種類
- 大アルカナと小アルカナが示すもの
- カードの正位置と逆位置が持つ意味
- 占いの方向性を決めるスプレッドとは
- 初心者でも分かるタロットのやり方
タロット占いを理解するためには、まずその基本的な道具であるカードと、占いで使われる専門用語について知ることが第一歩となります。
一見すると複雑に見えるかもしれませんが、それぞれの要素が持つ役割を一つひとつ理解していくことで、タロット占い 仕組みの全体像が見えてくるでしょう。
この章では、タロットカードがどのような構成になっているのか、そして占いの結果を読み解く上で欠かせない「正位置」「逆位置」「スプレッド」といった基本的な用語について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
これらの知識は、タロットの世界への扉を開く鍵となるはずです。
タロットカードの基本的な種類
タロットカードは、一般的に合計78枚のカードで構成されるデッキを指します。
この78枚のカードは、実は大きく分けて2つのグループに分類されるのです。
それが「大アルカナ」と呼ばれる22枚のカードと、「小アルカナ」と呼ばれる56枚のカードです。
多くの人が「タロットカード」と聞いて思い浮かべる「魔術師」や「女帝」「運命の輪」といった象徴的な絵柄のカードは、この大アルカナに属します。
一方で、小アルカナは4つの「スート」と呼ばれるグループに分かれており、私たちの日常的な出来事や感情の動きをより具体的に描き出します。
この大アルカナと小アルカナの二つの要素が組み合わさることで、人生の大きな流れから日々の細やかな出来事まで、多角的に占うことが可能になるわけです。
まずは、タロットデッキが22枚の大アルカナと56枚の小アルカナで成り立っているという基本構造を覚えておきましょう。
この構成は、世界中で最も普及している「ウェイト版(ライダー版)」をはじめ、多くのタロットデッキで共通しています。
それぞれのカードグループが持つ役割を理解することが、タロット占い 仕組みを深く知るための基礎となります。
大アルカナと小アルカナ
大アルカナは、私たちの人生における重要なテーマや、精神的な成長の段階、大きな転機などを象徴するカードです。
0番の「愚者」から始まり、21番の「世界」で終わるこの22枚のカードは、しばしば「愚者の旅」と呼ばれ、一人の人間が魂の成長を遂げていく物語として解釈されることもあります。
占いで大アルカナのカードが現れたときは、その問題が相談者にとって重要で、長期的な視点で考えるべきテーマであることを示唆している場合が多いでしょう。
一方、小アルカナはより現実的で具体的な事柄を表します。
小アルカナは「ワンド(棍棒)」「カップ(聖杯)」「ソード(剣)」「ペンタクル(金貨)」という4つのスートに分かれており、それぞれが異なるエネルギーや生活の側面を象徴しています。
- ワンド:情熱、行動力、創造性、仕事
- カップ:愛情、感情、人間関係、癒し
- ソード:知性、理性、試練、決断
- ペンタクル:物質、金銭、現実的な成果、安定
これらのスートは、それぞれ1から10までの数字が書かれた数札と、4枚の人物カード(コートカード)で構成されています。
数札は物事の段階や状況を示し、人物カードは特定の人物像や性格、役割などを表すのです。
このように、大アルカナが人生の骨格を描き、小アルカナがその肉付けとなる詳細を描き出すと考えると、その役割分担が理解しやすいかもしれません。
大アルカナと小アルカナが示すもの
前述の通り、大アルカナと小アルカナはタロット占いにおいて異なる次元の情報を示唆します。
この二つのカード群がどのように連携し、占いのメッセージを織りなしていくのかを理解することは、リーディングの深みを増す上で非常に重要です。
大アルカナは、いわば物語の「章立て」や「メインプロット」に相当します。
それは人生の大きな節目、カルマ的な課題、あるいは個人の内面で起きている深遠な変化などを映し出す鏡です。
例えば、「塔」のカードが出た場合、それは予期せぬ大きな変化や、既存の価値観が崩壊するような出来事を示唆しており、避けては通れない重要な転換期を意味します。
これに対し、小アルカナは物語の「具体的なシーン」や「登場人物のセリフ」に当たります。
日常生活の中で経験する出来事、感情の機微、人間関係のダイナミクス、仕事やお金に関する具体的な状況などを詳細に描写します。
例えば、「カップの3」が出れば、友人との楽しい交流や祝福すべき出来事を、「ペンタクルの8」が出れば、地道な努力や技術の習得といった具体的な状況を示すのです。
占いのリーディングでは、まず大アルカナで全体のテーマや根本的な課題を把握し、その周辺に現れる小アルカナで具体的な状況や原因、対策を読み解いていくのが一般的なアプローチです。
大アルカナが「なぜ」その問題が起きているのかという根源的な理由を示すのに対し、小アルカナは「どのように」それが表れているのか、「何を」すべきかという具体的なヒントを与えてくれます。
この両者のバランスを見ながら解釈することで、占いのメッセージはより立体的で実践的なものになるでしょう。
カードの正位置と逆位置が持つ意味
タロットカードをシャッフルしていると、カードが上下逆さまの状態で出てくることがあります。
このカードの向きによって意味の解釈が変わるのが、タロット占いの大きな特徴の一つです。
カードの絵柄が正しい向きで出た状態を「正位置(せいいち)」、上下逆さまで出た状態を「逆位置(ぎゃくいち)」と呼びます。
この正位置と逆位置の概念を理解することが、タロット占い 仕組みの核心に触れる上で欠かせません。
一般的に、正位置はそのカードが持つ本来のエネルギーや意味が、素直に、あるいは積極的に表れている状態を示します。
例えば、「太陽」のカードが正位置で出た場合、成功、喜び、生命力といったポジティブな意味がストレートに表れていると解釈できるでしょう。
一方で、逆位置はカードのエネルギーが過剰になったり、不足したり、あるいは停滞したりしている状態を示唆します。
同じ「太陽」のカードが逆位置で出ると、エネルギーの過剰(傲慢さ)、エネルギーの不足(無気力)、あるいは成功の一時的な中断といった、本来の意味合いが歪んだ形で現れることを意味するのです。
ただし、逆位置が必ずしも「悪い意味」というわけではない点に注意が必要です。
時には、正位置が示すエネルギーが強すぎて問題を引き起こしている場合に、逆位置がそのエネルギーを抑制し、バランスを取る必要性を示唆することもあります。
また、課題や見直すべき点を教えてくれる貴重なメッセージとして捉えることもできます。
以下に、「恋人たち」のカードを例に、正位置と逆位置の解釈の違いを簡単な表で示します。
カード | 正位置の意味 | 逆位置の意味 |
---|---|---|
恋人たち | 選択、調和、恋愛、協力 | 誘惑、不誠実、選択の誤り、対立 |
このように、正位置と逆位置は、一枚のカードが持つ意味の多面性を引き出し、より繊細で深いリーディングを可能にするための重要な要素なのです。
占い師によっては逆位置を採用しないスタイルの方もいますが、一般的にはこの両方の側面からカードを解釈することで、より豊かな示唆を得られると考えられています。
占いの方向性を決めるスプレッドとは
タロット占いを行う際、シャッフルしたカードを特定の形に並べていきます。
このカードの配置方法のことを「スプレッド(展開法)」と呼びます。
スプレッドは、占いたい内容や質問に応じて使い分ける、いわば「占いの設計図」のようなものです。
それぞれの配置場所には「過去」「現在」「未来」「対策」といった固有の意味が割り当てられており、その場所にどのカードが出たかによって、質問に対する答えを多角的に読み解いていくのです。
スプレッドには非常に多くの種類がありますが、初心者でも扱いやすい代表的なものをいくつか紹介します。
- ワンオラクル(一枚引き)
- スリーカード
- ヘキサグラム・スプレッド
- ケルト十字スプレッド
「ワンオラクル」は、最もシンプルなスプレッドで、質問に対してカードを一枚だけ引きます。
今日の運勢や、YES/NOで答えられるような単純な質問に適しています。
「スリーカード」は、3枚のカードを並べ、「過去・現在・未来」や「状況・問題点・アドバイス」といった時間軸やテーマに沿って読み解く方法で、初心者にも人気があります。
より複雑な問題に対応できるスプレッドとして「ヘキサグラム・スプレッド」や「ケルト十字スプレッド」があります。
これらは多くのカードを使用し、問題の背景、深層心理、周囲の状況、最終結果などを詳細に分析することができます。
例えば、ケルト十字スプレッドは10枚のカードを使い、問題の核心から未来の可能性までを立体的に描き出すため、恋愛や仕事など、複雑な人間関係が絡む相談でよく用いられます。
どのスプレッドを選ぶかによって、得られる情報の種類や深さが変わってきます。
そのため、自分が何を知りたいのかを明確にし、その目的に合ったスプレッドを選択することが、的確な答えを得るための重要な鍵となるのです。
タロットに慣れてきたら、様々なスプレッドを試してみて、自分に合ったものを見つけるのも楽しみの一つと言えるでしょう。
初心者でも分かるタロットのやり方
タロット占いの基本的な仕組みが分かったところで、実際に占いを行うための手順を解説します。
一見すると難しそうに感じるかもしれませんが、一つひとつのステップを丁寧に行えば、初心者の方でもタロットと対話することができます。
大切なのは、リラックスしてカードと向き合う心構えです。
1. 環境を整え、心を落ち着ける
まず、占いに集中できる静かな環境を整えましょう。
机の上を片付け、お香を焚いたり、好きな音楽をかけたりするのも良いでしょう。
深呼吸をして、心を落ち着かせ、これから占いたい質問を心の中で明確にします。
質問は「私の恋愛運はどうなりますか?」といった漠然としたものではなく、「Aさんとの関係を進展させるために、私はどうすれば良いですか?」のように、具体的であるほど、カードからのメッセージも明確になります。
2. カードをシャッフルする
カードを裏向きにして、両手で混ぜ合わせます。
シャッフルの方法に決まったルールはありません。
トランプを切るように行っても良いですし、机の上に広げてかき混ぜる方法(ウォッシュシャッフル)でも構いません。
大切なのは、質問を心に念じながら、自分の気が済むまでカードを混ぜ続けることです。
この行為を通じて、あなたの意識がカードに伝わっていくとされています。
3. カードを一つにまとめる(カットする)
シャッフルが終わったら、カードを一つの山にまとめます。
そして、その山を左手で3つの山に分け、好きな順番で再び一つの山に戻します。
この行為を「カット」と呼びます。
これも必ず行わなければならない儀式ではありませんが、占いに一つの区切りをつける意味合いがあります。
4. カードを展開する(スプレッド)
占いたい内容に合わせて、決めておいたスプレッドの形にカードを山の上から一枚ずつ並べていきます。
この時も、カードは裏向きのまま配置します。
5. カードをオープンし、リーディングする
すべてのカードを配置し終えたら、一枚ずつ表に返していきます。
そして、それぞれのカードが持つ意味と、配置された場所の意味を組み合わせて、全体のメッセージを読み解いていきます。
これが「リーディング」です。
最初はカードの意味を解説書で確認しながらで構いません。
カードの絵柄から何を感じるか、という直感も大切にしながら、物語を紡ぐように解釈していくのがコツです。
以上の手順が、タロット占いの基本的な流れとなります。
何度も実践するうちに、自然とカードとの対話がスムーズになっていくでしょう。
なぜ?タロット占い 仕組みの核心と当たる理由
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この章のポイント
- 潜在意識を読み解くのが当たる理由
- 集合的無意識とシンクロニシティの関係
- 占い師は相談内容をどう見るのか
- リーディングのコツで的中率アップ
- タロット占い 仕組みの理解を深める総まとめ
タロット占いの基本的なやり方を学んだところで、多くの人が抱く最大の疑問、「なぜタロット占いは当たるのか?」という核心に迫っていきましょう。
偶然シャッフルして引いたカードが、的確に人の心や未来を映し出すのは、単なる偶然や思い込みなのでしょうか。
実は、タロットが当たるとされる背景には、心理学的な概念や神秘的な考え方が深く関わっています。
この章では、タロット占い 仕組みの核心部分である「潜在意識」「集合的無意識」「シンクロニシティ」といったキーワードを手がかりに、その不思議な的中力の謎を解き明かしていきます。
潜在意識を読み解くのが当たる理由
タロット占いが当たる理由として、最も有力な説の一つが「相談者自身の潜在意識を映し出す鏡である」という考え方です。
潜在意識とは、私たちが普段自分で意識することができない、心の奥深くにある広大な領域を指します。
そこには、自分でも気づいていない本当の願望、恐れ、過去の経験からくる思い込み、そして問題解決のヒントまで、あらゆる情報が眠っているとされています。
私たちは普段、物事を「顕在意識」という意識の表面的な部分で考え、判断しています。
しかし、悩みや迷いが生じているとき、本当にどうしたいのか、何が問題の根本原因なのかは、この顕在意識では分からなくなっていることが多いのです。
ここでタロットカードが登場します。
占うという行為に集中し、無心でカードをシャッフルするとき、私たちは一時的に顕在意識の働きを弱め、潜在意識と繋がりやすくなると考えられています。
そして、引かれたカードに描かれた象徴的な絵柄は、潜在意識の中にある情報や感情を、言葉や理屈ではなくイメージとして引き出すトリガーの役割を果たすのです。
例えば、仕事について悩んでいる人が「吊るされた男」のカードを引いたとします。
顕在意識では「早く結果を出さなければ」と焦っているかもしれません。
しかし、カードは「今は動く時ではなく、視点を変えて状況を見つめ直す必要がある」というメッセージを示唆します。
これは、相談者自身が心の奥底では「このまま進んでもうまくいかない、何か根本的な見直しが必要だ」と感じている、潜在的な声がカードを通して表面化したと解釈できるわけです。
つまり、タロットは未来を予言する魔法の道具というよりも、自分自身との対話を助け、自らの内にある答えに気づかせてくれる心理的なツールとしての側面が強いと言えるでしょう。
占い師は、カードの象徴的な意味をガイドにしながら、相談者が自分の潜在意識からのメッセージを受け取る手助けをしているのです。
これが、タロットが「当たる」と感じられる大きな理由の一つです。
集合的無意識とシンクロニシティの関係
タロット占いの仕組みをさらに深く探求すると、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングが提唱した「集合的無意識」と「シンクロニシティ(共時性)」という概念に行き着きます。
これらは、タロットがなぜ個人の潜在意識を超えて、時に未来の出来事や他人の気持ちまで示唆できるのかを説明する鍵となります。
集合的無意識とは
ユングは、人間の無意識には個人的な領域(潜在意識)のさらに奥に、人類共通の普遍的な無意識の層が存在すると考え、これを「集合的無意識」と名付けました。
そこには、神話や伝説、夢に繰り返し現れる「元型(アーキタイプ)」と呼ばれる普遍的なイメージやパターンが蓄積されているとされます。
タロットの大アルカナに描かれている「賢者(隠者)」「母(女帝)」「英雄(戦車)」といった象徴的な人物像は、まさにこの元型と深く共鳴するものと考えられています。
つまり、タロットカードは集合的無意識にアクセスするための鍵のような役割を果たし、私たちはカードを通じて、時空や個人を超えた普遍的な知恵や情報の領域に触れることができる、という考え方です。
自分一人の知識や経験を超えた洞察が得られるのは、このためだと説明されることがあります。
シンクロニシティとは
シンクロニシティは、ユングが提唱した「意味のある偶然の一致」を指す言葉です。
因果関係では説明できないけれど、心の中のイメージと現実の出来事が、意味のある形で同時に起こる現象のことです。
例えば、ある友人のことを考えていたら、その友人から突然電話がかかってくる、といった経験がこれにあたります。
タロット占いにおいては、相談者が抱えている問題や心理状態と、引かれたカードの絵柄とが偶然一致することこそが、シンクロニシティの現れであると考えられています。
つまり、数あるカードの中から「まさにそのカード」が引かれるのは、単なる確率論的な偶然ではなく、相談者の内面と宇宙(あるいは集合的無意識)とが共鳴し合った結果、引き寄せられた「意味のある偶然」だというのです。
このシンクロニシティという現象によって、今の自分に必要なメッセージがカードとして現れる、というのがタロットが当たる神秘的な側面のメカニズムです。
このように、タロット占いは個人の潜在意識を映し出すだけでなく、集合的無意識という人類共通のデータベースにアクセスし、シンクロニシティによって必要な情報を引き出す、非常に奥深い仕組みを持っていると考えることができるでしょう。
占い師は相談内容をどう見るのか
タロット占いの的中率には、カードそのものが持つ力だけでなく、それを読み解く占い師のスキルや在り方も大きく影響します。
優れた占い師は、単にカードの意味を暗記して伝えているわけではありません。
彼らは、相談者の言葉や雰囲気、そしてカードが織りなす物語から、より深いメッセージを読み解いていきます。
まず、占い師は相談者の話を真摯に聞くことから始めます。
どのような状況で、何に悩み、何を望んでいるのか。
この傾聴のプロセスを通じて、占い師は相談者が抱える問題の核心や、本人も気づいていない感情を把握しようと努めます。
この時点で、相談者の潜在意識にアクセスするための準備が始まっていると言えるでしょう。
次に、カードが展開されると、占い師はそれぞれのカードの意味だけでなく、カード同士の関連性や全体の流れを重視します。
例えば、厳しい意味を持つ「ソードの10」のカードが出てきても、その隣に希望を示す「星」のカードがあれば、「困難な状況は終わりを迎え、新たな希望が見えてくる」というように、物語として解釈します。
また、同じカードでも、相談内容や他のカードとの組み合わせによって、解釈は無限に変化します。
占い師は、自身の知識や経験、そして直感を総動員して、目の前の相談者のためだけの、オーダーメイドのメッセージを紡ぎ出すのです。
さらに、多くの占い師は、タロットを「未来を決定づける予言」とは考えていません。
むしろ、「望む未来を創るためのアドバイス」として捉えています。
そのため、悪い結果が出たとしても、いたずらに不安を煽るのではなく、「なぜそのような未来が予測されるのか」という原因をカードから探り、「では、どうすればその未来を回避し、より良い方向へ進めるか」という具体的な対策や選択肢を示すことを大切にします。
このように、占い師はカードの通訳者であると同時に、カウンセラーやコンサルタントのような役割も担っているのです。
相談者の心に寄り添い、カードからのメッセージを通じて、相談者が自らの力で問題と向き合い、一歩を踏み出す勇気を与えること、それが占い師の真の役割と言えるかもしれません。
リーディングのコツで的中率アップ
タロット占いは、占い師だけでなく、誰でも学ぶことができます。
自分で自分のことを占う「セルフリーディング」は、自己分析や意思決定の強力なツールとなります。
ここでは、リーディングの精度、つまり的中率を上げるためのいくつかのコツを紹介します。
1. 具体的な質問をする
前述もしましたが、質問が具体的であればあるほど、カードからの答えもシャープになります。
「私の未来は?」といった漠然とした質問ではなく、「今の仕事を続けるべきか、転職を考えるべきか、アドバイスをください」のように、選択肢や状況を明確にすることが重要です。
2. 思い込みを捨てる
リーディングをする際、「こうあってほしい」「こんなカードは出てほしくない」といった先入観や願望は、正しい解釈の妨げになります。
たとえ厳しいメッセージを示すカードが出たとしても、まずはそれを受け入れる姿勢が大切です。
心をフラットな状態に保ち、カードが示していることを客観的に見つめるよう心がけましょう。
3. 絵柄から直感的に感じることを大切にする
カードの意味を解説書で調べることは基本ですが、それと同時に、カードの絵柄を見て自分が何を感じるか、という直感も非常に重要です。
絵の中の人物の表情、背景の色、描かれているアイテムなど、気になる部分があれば、それがあなたにとっての特別なメッセージである可能性があります。
知識と直感、この両方のバランスを取ることで、リーディングはより深みを増していきます。
4. 物語を組み立てる
複数のカードを読み解く際は、一枚一枚の意味をバラバラに捉えるのではなく、全体で一つの物語を創るように解釈するのがコツです。
過去を示すカードから始まり、現状、そして未来へ…というように、カード同士を繋げてストーリーを組み立ててみましょう。
登場人物は誰で、どんな出来事が起きて、最終的にどうなるのか。
この物語的解釈が、問題の全体像を把握する助けとなります。
5. 占いの記録をつける
占った日時、質問内容、出たカード、そして自分がどう解釈したかをノートに記録しておくことをお勧めします。
後日、その記録を読み返してみると、当時は気づかなかった新たな発見があったり、占いの結果が現実とどう繋がったかを確認できたりします。
この積み重ねが、リーディングスキルを向上させるための最高の練習になります。
これらのコツを意識して実践することで、あなたもタロットカードからのメッセージをより正確に受け取れるようになるはずです。
タロット占い 仕組みの理解を深める総まとめ
この記事を通じて、タロット占い 仕組みの多面的な側面を探ってきました。
最後に、これまでの内容を整理し、タロット占いとは結局何なのかを総まとめします。
まず、タロット占いの基本は、22枚の大アルカナと56枚の小アルカナ、合計78枚のカードで構成されています。
大アルカナが人生の大きなテーマを示し、小アルカナが具体的な日常の出来事を表すことで、占いに深みと具体性を与えます。
また、正位置と逆位置という概念により、カードの持つエネルギーがどのように作用しているかを細やかに読み解くことが可能です。
そして、スプレッドというカードの配置法を用いることで、質問に対して多角的な視点から答えを導き出します。
では、なぜこの仕組みが「当たる」のでしょうか。
その核心には、私たちの「無意識」の領域が深く関わっています。
一つ目の理由は、タロットが相談者自身の「潜在意識」を映し出す鏡であるという点です。
自分でも気づいていない本心や問題の根本原因が、カードという象徴的なイメージを通して明らかにされます。
二つ目の理由は、ユング心理学が示す「集合的無意識」と「シンクロニシティ」です。
私たちはカードを通じて人類共通の知恵の源にアクセスし、意味のある偶然の一致によって、今まさに必要なメッセージを引き寄せていると考えられます。
タロット占いは、単に未来を言い当てるためのものではありません。
それは、自己との対話を深め、問題解決のヒントを見つけ、より良い未来を自ら選択していくための強力なツールなのです。
占い師の役割も、予言者ではなく、カードからのメッセージを相談者が受け取りやすいように翻訳し、一歩踏み出す後押しをするガイドのような存在です。
タロット占い 仕組みを正しく理解することで、占いをより建設的に活用し、人生を豊かにするための指針とすることができるでしょう。
この不思議で奥深いタロットの世界が、あなたの人生にとって良き友となることを願っています。
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この記事のまとめ
- タロット占いは78枚のカードで構成される
- カードは大アルカナ22枚と小アルカナ56枚に分かれる
- 大アルカナは人生の大きなテーマを象徴する
- 小アルカナは日常の具体的な出来事を表す
- カードの向きで意味が変わる正位置と逆位置がある
- スプレッドは占いたい内容に応じたカードの配置法である
- タロットが当たる理由は潜在意識を映し出すからとされる
- 潜在意識とは自分では気づけない心の奥深くの領域のこと
- カードの絵柄が潜在意識からのメッセージを引き出す
- ユング心理学の概念もタロットの仕組みを説明する
- 集合的無意識という人類共通の無意識層の存在
- シンクロニシティにより必要なカードが引かれる
- 占い師はカードの通訳者でありカウンセラーでもある
- リーディングのコツは具体的な質問と思い込みを捨てること
- タロットは未来を創るための自己対話ツールである